ドルに対するウォン相場がこのところ上昇し、その上昇率は、OECD=経済協力開発機構の加盟国で2番目に高くなっていて、輸出への影響が懸念されています。
韓国銀行が21日に発表したところによりますと、9月末時点のドルに対するウォンは、1ドル=1074ウォン70銭で、6月末より67ウォン30銭、6.3%のウォン高となっています。
OECD加盟国の通貨は、6月から9月までの同じ時期に、ドルに対してイギリス・ポンドが6.4%と最も大きく上昇したほか、次いで韓国のウォンが6.3%、ユーロが4.0%、カナダ・ドルとオーストラリア・ドルが2.0%などの順で、ウォンの上昇率は2番目の大きさとなっています。
一方、日本の円は1.0%、ブラジル・レアルは0.6%、中国の元は0.2%となっていて、新興国の場合、アメリカの量的緩和縮小などの懸念から、ほとんどの通貨の相場が下落しています。
ウォン相場の上昇は、経常収支の黒字が続いているほか、韓国経済がほかの国に比べて良好なためとされていますが、円安基調が続いている中で、輸出業者への影響が懸念されています。