韓国の三星電子のスマートフォンとタブレット端末の一部モデルについて、アメリカ政府が8日、アップルの特許侵害を理由に、アメリカへの輸入を禁止したことに関連して、韓国政府は9日、遺憾の意をアメリカ政府に伝えました。
この問題は、アメリカの国際貿易委員会が今年8月、韓国の三星電子のスマートフォンとタブレット端末の一部のモデルについて、アップルの特許を侵害しているとして輸入差し止め命令を出したのに対し、オバマ大統領が拒否権を発動せず、輸入差し止め命令が8日発効したものです。
一方、アップルとの特許侵害裁判で三星電子が勝訴し、アップルの一部製品に対して出された輸入禁止命令について、オバマ政権は今年8月に拒否権を行使していて、三星としては、今回の禁止措置についてもアメリカ政府は拒否権を行使すべきだと主張していました。
これについて、産業通商資源部は9日、報道資料を発表し、「三星とアップルが携帯通信機器分野で世界で競争を繰り広げている中、相互の特許侵害問題で、アメリカ政府が相反する判断を下している」と指摘し、アメリカ政府による拒否権への対応の食い違いに遺憾の意を表明しました。