北韓の張雄(チャン・ウン)IOC=国際オリンピック委員会委員は、世界テコンドー連盟総裁である韓国の趙正源(チョ・ジョンウォン)氏と協議し、オリンピックに出場できない別の団体に属している北韓の出場権などをめぐって、一定の歩み寄りがあったもようです。
これは、アメリカ政府系放送のボイス・オブ・アメリカが11日、張雄IOC委員との電話インタビューの内容として伝えたものです。
それによりますと、張雄IOC委員は、IOC総会が開かれているアルゼンチンで、趙正源世界テコンドー連盟総裁と協議し、北韓テコンドーのオリンピック出場に向けて、試合のルールの変更などについて話し合い、一定の歩み寄りがあったということです。
また、 張雄IOC委員は、趙正源総裁がことし7月のIOC委員選挙で落選したことについてふれ、「我が民族が一人でも多くIOC委員になることはいいことだ。趙総裁がIOC委員の候補に改めて挑戦するなら積極的に支持する」と述べたということです。
オリンピックのテコンドーは、IOCが世界テコンドー連盟だけを認めていることから、別の団体に属している北韓はオリンピックに出場することができず、南北の間で協議が行なわれているものです。