クレジットカードや電子マネーなどによる決済が増え、小銭を持ち歩かない傾向が強くなっていることから、韓国銀行は硬貨の新規発行をしない方向で検討を進めています。
韓国銀行の関係者は9日、「硬貨の使用量が日増しに減っているため、硬貨の新規発行をしない方向で検討している」と話しました。
クレジットカードや電子マネーなどによる決済が増え、硬貨の需要が減っていることから、韓国銀行は、すでに発行されて市場に流通している硬貨だけでも国民の経済活動に必要な硬貨の量は十分まかなえるとみています。また新規の発行を中断することによって、発行にかかる費用も節減できると期待しています。
韓国銀行によりますと、去年1年間に新しく発行した硬貨は、500ウォン、100ウォン、50ウォン、10ウォンの4種類、合わせておよそ6億700万枚で、製造には500億ウォン以上の費用がかかりました。
しかし硬貨の新規発行をしなくなった場合、商品の価格がより大きい単位に合わせられ、インフレが生じるという懸念の声が出ているほか、緊急に硬貨の発行が必要になった場合や、硬貨製造設備の活用などについての対策が求められるため、韓国銀行は実際に硬貨を製造している韓国造幣公社との間で踏み込んだ協議を行うとしています。