韓国の中産階層は、住宅ローンの返済と教育費の支出で半数以上の家計が赤字に陥っているという調査結果が出ました。
グローバルなコンサルティング企業のマッケンジーが、14日に発表した「韓国報告書」によりますと、韓国の中産階層は住宅購入の際のローンの返済に毎月少なくない金を充てており、一方では世界のどの国よりも多い、塾などの私的な教育費を支出していて、そのために中産階層の家計は深刻に悪化していると分析しています。
また中産階層の割合は、1990年には全体の75%を占めていたが、2010年には68%に減り、そのうち家計が赤字の世帯は25%に上るとしています。しかし月別支出の統計には含まれない、住宅担保ローンの元金返済額までを合わせると、赤字の世帯は55%に達するということです。
報告書は、韓国ではサービス業や中小企業が経済に占める割合が大きくないため、雇用の縮小、家計所得の減少につながっていると指摘し、韓国経済が持続的に成長するには、保健医療、社会福祉など、付加価値の高いサービス産業や中小企業を育成するための支援が欠かせないとしています