温暖化の影響で韓国の気候の亜熱帯化が進み、みかんなど作物の栽培地域に変動が起きています。
農村振興庁によりますと、代表的な亜熱帯作物である、みかんの栽培地域が済州(チェジュ)島から、2000年代に入って全羅南(チョンラナム)道や慶尚南(キョンサンナム)道の南海岸に北上し、今では栽培面積が85ヘクタールを超えているということです。
これは温暖化によって栽培限界が北上したためです。
また桃も、最適な栽培温度である年平均11度から15度の条件を満たす地域が増えたことで、中部の忠清北(チュンチョンブク)道や江原(カンウォン)道にまで栽培地域が広がっています。
裸麦は、寒さに弱いため主に南部地域で栽培されていましたが、中部の忠清北道や江原道にまで北上しています。
じゃがいもは、江原道でも二毛作が始まり、秋じゃがいもの栽培面積が増えています。
一方、温帯作物のりんごは逆に栽培面積が減っています。
りんごの主な産地だった慶尚北(キョンサンブク)道では、栽培面積がもっとも広かった1992年の3万6350ヘクタールから、去年は1万9000ヘクタールへと急激に減少し、全国的には5万ヘクタールから3万ヘクタールへと減少しています。
農村振興庁は、亜熱帯作物の新しい品種の導入や栽培技術の開発など、温暖化への対応が急がれるとしています。