アメリカ・カリフォルニア州の連邦地方裁判所は、三星(サムソン)電子のタブレット端末の販売差し止め保留を却下したのに続いて、現地時間の3日、三星電子のスマートフォン「ギャラクシー・ネクサス」のアメリカでの販売差し止め仮処分の執行延期を求めていた三星電子の訴えを却下しました。
カリフォルニア州の連邦地方裁判所は先月29日、アメリカのアップル社の訴えを認め、ギャラクシー・ネクサスの販売差し止め仮処分を決定し、三星電子は上訴する間、仮処分の執行を延期するよう求めていました。
裁判所が三星電子の訴えを退けたことで、三星電子はアメリカ市場で「ギャラクシー・ネクサス」を販売できなくなりました。
三星電子は、すでに上級裁判所に控訴しています。
カリフォルニア州の連邦地方裁判所は、前の日の2日にも、三星電子のタブレット端末「ギャラクシータブ10.1」のアメリカでの販売差し止め命令を保留にするよう求めていた三星の訴えを却下しました。
「ギャラクシータブ10.1」と「ギャラクシー・ネクサス」の販売差し止めが相次いで確定したことで、三星電子は打撃を避けられないものとみられます。
ただ、三星電子は、2つの製品はいずれも去年発売されたもので、ことし、新機種の「ギャラクシーS3」や「ギャラクシー・ノート10.1」などの新製品の発売が予定されているため、販売差し止めによる打撃は大きくないとしています。
しかし、今月30日からアップルとの特許紛争での本訴訟開始を控えていることから、今回の判決は三星電子にとって不利に働く恐れがあり、三星電子は対応策作りに追われるものとみられます。