イギリス・プレミアリーグのアーセナルで活躍している朴主永(パク・ジュヨン)選手(27)は、ソウルで記者会見し、将来、必ず兵役につくと宣言しました。
朴主永選手は、2008年にモナコ公国に本拠を置き、フランスのプロサッカーリーグに参加しているASモナコに入団しておよそ3年間活躍した後、去年8月にイギリスのアーセナルに移籍しましたが、ASモナコに所属していた頃、モナコ公国から最長10年間、滞在できる資格を得ています。
韓国の兵役法では、永住権制度がない国で無期限または5年以上の長期滞在資格を得てその国で1年以上滞在した人は、兵役の開始時期を最大で37歳まで延期することができることになっており、朴主永選手は37歳になる10年後の2022年まで韓国での兵役時期を延期することが可能になっています。
このため朴主永選手は兵役の延期を申請し、サッカー選手にとって足かせとされている兵役問題をとりあえず解決しましたが、これについて韓国では、「兵役法には違反していないので全く問題はない」とする肯定的な意見がある一方で、「兵役義務から逃れるための策ではないか」と批判する声も出ていました。
朴主永選手は、13日、ソウルのサッカー会館で、オリンピック代表チームの洪明甫(ホン・ミョンボ)監督と一緒に記者会見に臨み、「ご心配をかけて申し訳ありません」と謝罪したうえで、「兵役延期を申請したのは、移民や兵役を逃れるためではありません。韓国の国民として必ず現役入隊し、兵役の義務を果たします」と強調しました。
ロンドンオリンピックに出場する韓国代表の最終メンバー18人は来月3日に決まる予定ですが、今月5日に大韓サッカー協会に提出された予備エントリー35人のなかには、オーバーエイジ枠で朴主永選手も入っており、パク・ジュヨン選手がオリンピックに出場してチームがメダルを獲得すると、兵役免除を受けることができます。
朴主永選手はモナコでの10年間長期滞在資格を得たことで、韓国国内での居住が60日以内に制限されたことから、13日午後、韓国を離れ、日本で個人練習を行う予定です。