天下り社長の退陣などを求めて3月6日から番組制作を拒否する無期限のストライキを行っていた公共放送KBSの第二労働組合は、6日、会社側との交渉が93日ぶりに妥結し、組合員は近く業務に復帰する見通しとなりました。
KBSの第二労働組合は、報道記者、番組ディレクターなどを中心におよそ1000人が加入していますが、キム・インギュ社長就任後、政権寄りの不公正な報道が溢れているとして、キム・インギュ社長の退陣と、第二労組幹部13人に対する懲戒処分の撤回を求めて、3月6日午前5時から、これまでで最も長期間、無期限ストライキを行っていました。
第二労働組合のキム・ヒョンソク委員長は、6日、記者会見し、「社長退陣の目標は達成できなかったが、会社側との労使交渉で、年末の大統領選挙を控え、公正な放送の復元に向けた枠組みの暫定合意案がまとまった。これについて7日の代議員大会と、8日の組合員総会で承認が得られれば、ストライキを解除し業務に復帰する」と明らかにしました。
暫定合意案には、探査報道チームの復活や公正な放送を監視する協議体の設置などが含まれているということです。
KBSだけでなく、MBCや、YTN、連合ニュースの労働組合も、天下り社長の退陣や再任阻止などを求めてストライキを行っており、KBSのスト解除が、今後どんな影響を及ぼすことになるか関心が寄せられています。