ユーロ圏の債務危機が深刻化して、国内の景気が下半期にも停滞するのではないかとする懸念が拡大している中で、政府は景気浮揚の一環として各種の基金の増額を計画していることが分かりました。
企画財政部の朴宰完(パク・ジェワン)長官は2日、記者懇談会で、「中小企業振興基金や信用保証基金、貿易保険基金など、政府が運用している各種の基金を増額し、企業に対する支援を増やす計画だ」と述べました。
補正予算を編成する場合は国会の審議が必要ですが、政府が運用する各種の基金は、国会の同意を得ずに余裕分の財源の20~30%まで政府が任意に増額することができます。
各種の基金を増額すれば、その資金は企業に流れるため、補正予算編成に必要な複雑な手続きを経ずに、補正予算と同様の景気浮揚効果を期待できます。
朴宰完長官は補正予算編成については、「まだ補正予算を編成するほどの状況ではない」とした上で、「内外の経済の動きを見極めた上で検討していきたい」と述べました。