アメリカ国務省は25日、世界各国の去年の人権状況をまとめた年次報告書を発表し、北韓の人権状況が極めて劣悪な状況だと指摘しました。
報告書は、北韓では3代に渡って権力が継承され、独裁が続いており、住民は政府を選択する権利がなく、住民の生活は徹底的に統制されていると指摘しました。
また、政治犯収容所を中心に不法監禁、拷問、処刑が行われており、中国との国境地帯では女性の人身売買も行われていると指摘しました。
この報告書は、中国についても触れ、「当局が政治的に問題のあると見なした人は集会や移動の自由を奪われ、家族とともに自宅に軟禁されるケースもある」と批判しました。
アメリカ国務省のポスナー次官補は、中国の人権状況について、「中国の人権状況はここ数年悪化し続けている」と懸念を示しました。
一方、韓国については、比較的人権が尊重されている国と評価しましたが、公務員の不正や表現の自由を部分的に制限する法律について問題があると指摘しました。