北韓は、ことしの年末までに寧辺(ヨンビョン)にある核施設団地に軽水炉を建設し稼動に入る計画であることが分かりました。
これは、北韓の社会科学院経済研究所のリ・ギソン教授が26日、平壤(ピョンヤン)で日本の共同通信と行った会見で明らかにしたものです。
それによりますと、北韓は電力難に対処するため年末までに10万キロワット級の軽水炉を寧辺の核施設団地に建設し、ここで加工される低濃縮ウランを燃料として使用する計画だということです。
北韓外務省は、去年11月、北韓が実験用軽水炉の建設と燃料用の低レベルのウラン濃縮を積極的に進めていることを明らかにした上で、これらのプログラムは平和目的でそれを国際原子力機関を通じて証明する意向を示していました。
北韓の軽水炉建設については、1994年の米朝枠組み合意を受けて、北韓が核兵器の原料となるプルトニウムの生産が容易な黒鉛減速炉の活動を凍結する見返りに、韓国、日本、アメリカが、軽水炉2基を提供することを約束しましたが、北韓が2002年10月にウラン濃縮計画の推進を認め、2005年2月には核兵器保有宣言を行ったため、2006年5月に軽水炉建設事業が打ち切られた経緯があります。