韓国の女流小説家の申京淑(シン・ギョンスク)氏が2008年に発表し、日本やアメリカでも翻訳版が発売された長編小説「ママをお願い」がイギリスの「マン・アジア文学賞2011」を受賞しました。
「マン・アジア文学賞」は、世界的に権威のあるイギリスの文学賞「マン・ブッカー賞」のスポンサーである投資会社の「マン・グループ」が、2007年からアジアの小説家を対象に設置した文学賞で、受賞者には3万ドルの賞金が与えられます。
今回の「マン・アジア文学賞2011」には90の作品が出品され、最終候補作には「ママをお願い」や日本のよしもとばなな氏の「みずうみ」など7作が選ばれていました。
韓国人でしかも女流作家の作品が「マン・アジア文学賞」を受賞したのは今回が初めてです。
「ママをお願い」はソウル駅で行方不明になった70代の母を捜す家族の物語で、現代社会で忘れられがちな家族の大切さや愛情を描いた作品で、2008年に発表して以来、韓国で200万部が売れるなど大ヒットし、日本やアメリカでも翻訳版が発売されて人気を集めています。