金正恩体制になってから初めてのアメリカと北韓による高官級協議が先週、北京で行われましたが、双方はウラン濃縮活動の中止や食糧支援などについて原則的に合意したものの、そのための具体的な方法については隔たりを埋めることができなかったということです。
ウラン濃縮活動の中止については、アメリカ側は濃縮施設の電源を完全に切ることを要求しましたが、北韓側は、電源を切れば施設の機能が駄目になってしまう可能性もあるので、濃縮活動は中止するものの電源は切らないという立場を示したということです。
食糧の支援については、アメリカ側は北韓側の要求を受け入れ、トウモロコシの量を増やすとする立場を示しましたが、食糧の支援時期などについては合意できなかったということです。
また、IAEA=国際原子力機関の査察団の受け入れについては、アメリカ側は北韓が査察団を受け入れれば食糧を送るとしましたが、北韓側は食糧が北韓に到着した後に査察団を受け入れるという立場を示したということです。
このように具体的な部分については隔たりがありますが、双方は原則的な部分については合意しているだけに、実務レベルの接触を通じて、来月中にも隔たりを埋めることができるだろうという見方が強まっています。