柳佑益(リュ・ウイク)統一部長官が先週10日に開城工業団地の視察から戻った与野党議員8人と夕食をともにした席で、「南北対話の再開は、少なくとも4月中旬以降になるのではないか」とする見解を示したことについて、北韓の朝鮮中央通信は13日、厳しく非難する論評を出しました。
論評は、柳佑益長官が、「北韓は李明博政権との対話を根本的に拒んでいるのではなく、金正恩後継体制が定着するまで対話再開の決定を留保しているだけだ」と主張したことについて、「北韓の尊厳をも無視した発言だ」として
強く非難しました。
そのうえで論評は、北韓の国防委員会が今月2日、韓国政府に回答を求めた公開質問状にしっかりと対応しなければ、対話の相手にしないとする姿勢を重ねて強調しました。
北韓は公開質問状で、▼金正日(キム・ジョンイル)国防委員長死亡時の韓国政府の弔問態度についての謝罪、▼2000年に南北首脳が発表した6.15南北共同宣言と、その具体的実践をうたった2007年の10.4宣言の実行、▼韓国海軍の哨戒艦沈没事件と延坪島への砲撃事件をこれ以上問題視しない宣言、▼韓米合同軍事演習の全面的中止など9項目に対する韓国政府の回答を要求しています。