北韓の国防委員会は2日、韓国政府に対して公開質問状を出し、去年暮れ、金正日(キム・ジョンイル)国防委員長が死亡した際に韓国が政府としての弔問団を派遣しなかったことについて謝罪を求めてきましたが、韓国政府はこれは北韓の宣伝行為だとして遺憾の意を表明しました。
北韓の国防委員会政策局が2日、韓国政府に宛てた公開質問状によりますと、▼金正日(キム・ジョンイル)国防委員長死亡時の韓国政府の弔問態度についての謝罪、▼2000年に南北首脳が発表した6.15南北共同宣言と、その具体的実践をうたった2007年の10.4宣言の実行、▼韓国海軍の哨戒艦沈没事件と延坪島への砲撃事件をこれ以上問題視しない宣言、▼韓米合同軍事演習の全面的中止など9つの項目を挙げ、韓国政府の回答を求めています。
これに対して統一部の当局者は2日、「政府は、韓半島の平和と南北関係の発展にとって重要な今の時期に、北韓が自分たちの立場を宣伝するために強弁していることを遺憾に思う」として遺憾の意を表明しました。
そして「北韓が提起した問題一つ一つに対応する必要はない。北韓がこれ以上民族と国際社会の期待に背くことなく、われわれの対話再開に向けた努力に誠意を持って応えることを望む」と強調しました。