1987年に起きた大韓航空機爆破事件の実行犯人として逮捕された金賢姫(キム・ヒョンヒ)元北韓工作員の家族は、首都平壤(ピョンヤン)から北部の咸鏡北道(ハムギョンプクド)清津(チョンジン)市に強制移住させられ、今も当局の監視を受けているとみられます。
これは、北韓関連情報を専門に扱うインターネットサイトの「デイリーNK」が、脱北者の証言として、30日、明らかにしたものです。
この脱北者は、清津市で実際に金賢姫元死刑囚の家族と交流があったということで、家族は、1988年に平壤から北韓北部の咸鏡北道清津市のアパートに強制移住させられ、今も当局の監視を受けながら生活をしているということです。父親は3年前に病気で死亡、姉も死亡し、現在は母親と弟の二人暮らしで、深刻な生活難を強いられているということです。
金賢姫元北韓工作員の家族の近況が明らかになったのはこれが初めてです。
北韓は現在も大韓航空機爆破テロについての関与を否定しており、金賢姫元死刑囚が、韓国で自らを北韓工作員と認める記者会見をし、韓国側に転向したため、家族を地方に強制移住させたものとみられています。