北韓軍は、金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の死亡後も通常の冬季訓練を平年並みに行っている模様です。
韓国の政府高官は24日、「北韓が去年11月末から行っている軍の冬季訓練は、金正日国防委員長の死亡前と特に変化がなく、空軍戦闘機の訓練が多少増えているだけだ」として、北韓の指導者交代後も北韓軍の動向に変化がないとする見解を示しました。
政府高官によりますと、北韓の空軍戦闘機は、冬季訓練開始以後、離着陸飛行と遠距離飛行訓練の回数をやや増やしているものの、韓国の軍が設定した軍事境界線より北の黄海道上空の戦術措置線(TAL: Tactical Action Line)には接近していないということです。
戦術措置線は、北韓戦闘機が離陸後わずか3分から5分以内に韓国の首都圏に到達できることから、韓国空軍が戦闘機を緊急発進させる必要がある限界線として軍事境界線より北側20キロから50キロの上空に設定したラインです。こうしたことから韓国の軍当局は、毎年3月に実施している韓米合同演習を今年もとくに格上げせず平年並みに行う計画を固めた模様です。