北韓の金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の死亡が発表されてから17日でちょうど1か月になりますが、北韓は後継者の金正恩(ジョンウン)氏を偶像化する作業に拍車をかけている一方で、対外関係では目立った動きがなく、6か国協議の再開も遅れるのではないかと見られています。
韓国の政府関係者は16日、「北韓ではこの1か月間に金正恩氏による軍基盤の後継体制構築が予想以上に早いテンポで進められている。北韓は金正恩氏の偶像化に拍車をかけるなど、内部体制の整備を最優先にしている。一方で、韓国やアメリカに対する非難の水位は従来に沿った基本的な対応に過ぎず、北韓の今後の対外政策に沿ったものとみることはできない」と指摘しました。
こうした状況について、韓国の北韓消息筋は16日、「北韓が内部の整備に100日かかるか1年かかるかは見当がつかないが、北韓の核問題をめぐる6か国協議再開も当分の間、先送りを余儀なくされるだろう」としています。
こうした中で、韓国、日本、アメリカは現地時間の17日、ワシントンで、3か国の高官級協議を開き、北韓情勢について意見を交わす予定ですが、政府関係者は、「協議の後、公式な発表文を出す計画はない」としており、北韓を不必要に刺激しない方針であることをほのめかしました。