北韓は、金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の哀悼期間中に悲しみを表わさなかった住民に対して厳しい処罰を下しているもようです。
北韓関連情報を専門に扱うインターネットサイトの「デイリーNK」は11日、咸鏡北(ハムギョンブク)道の消息筋から聞いた話として、北韓政府が金正日国防委員長の哀悼期間中に行われた哀悼行事に参加しなかった者や参加しても涙を見せなかった者に対して、最低で6か月間の労働鍛錬(たんれん)隊に送る処罰を下していると伝えました。
そして政権の3代世襲を非難する会話をした者に対しては労働教化刑を科し、その家族も追放または強制収容所送りにしているということです。
「デイリーNK」は、北韓政府が先月29日から哀悼行事の総括を行い、金正日国防委員長の哀悼について批判する者の調査を行っていると、元日に報じています。
さらに哀悼期間中に脱北または密輸の目的で国境を越えたり、外部と携帯電話で連絡を取っていたことが発覚した住民に対する公開裁判も各地で行われているとしています。
北韓政府は、哀悼期間中に脱北を試みた者は「射殺し3代滅族の刑に処する」よう軍に指示をしているため、今回の取り締まりで捕まった住民は、これまでのように賄賂などで処罰を免れることはできなくなっているということです。