ソウル中央地方検察庁は5日、脱北者を装って韓国に潜入した工作員(47)を国家保安法違反の疑いで拘束起訴しました。
検察によりますと、この工作員は、去年4月に北韓の朝鮮人民軍保衛司令部の指示を受け、スパイ活動をするために、中国やタイなどを経て今年6月に韓国入りした疑いが持たれています。
この工作員は、北韓と中国の国境を流れる豆満江(トゥマンガン)を渡って脱北した後、北韓からの脱北者を装って、ほかの脱北者の間に紛れ込んでタイにたどり着き、韓国入りしたことが検察の取り調べの結果わかったものです。
工作員は、北韓の元保衛司令部工作員出身で、麻薬密売と人身売買の罪で8年3か月の教化刑を言い渡されて服役し、保釈された後、保衛司令部から韓国でのスパイ活動を持ちかけられたということです。
この工作員は、韓国に定着したのが確認された後に保衛司令部から具体的な任務を言い渡される予定だったということです。