今月17日に死亡した北韓の故金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の追悼大会が29日、平壌市内の金日成(キムイルソン)広場で行われ、同時に金正恩(キム・ジョンウン)時代の始まりを印象付けました。
追悼大会は29日午前11時から始まり、北韓の最高指導部や平壌市民など10万人あまりが広場を埋め尽くしたなか、後継者の金正恩氏がひな壇の中央に立ち、新たな体制の発足を内外にアピールしました。
1994年に金日成主席が死亡した際と同じく、序列2位の金永南最高人民会議常任委員長が追悼の辞を述べ、そのなかで「われわれの偉大な金正日同志が、指導者の継承問題を完全に解決した。金正恩同志は党と軍と人民の最高領導者だ」と述べ、金正恩氏が北韓の最高指導者であることを公式に宣言しました。
追悼大会では、弔砲が放たれたほか、正午には3分間黙とうが行われ、その模様は北韓の朝鮮中央テレビによって実況中継されました。
追悼大会を最後に、北韓は、故金正日国防委員長の葬儀行事をすべて終え、来月1日、新年の共同社説を通じて金正恩時代の政策方向を打ち出すものとみられます。