朝鮮王朝時代の国家行事を記した「朝鮮王朝儀軌」など、かつて日本の朝鮮総督府が持ち出し、日本の宮内庁が保管していた韓国の図書1200冊が6日、韓国に戻ってきました。
図書は6日午後、成田空港から大韓航空機2機に分けて1時間置きに仁川(インチョン)国際空港に運ばれました。
空港では、外交通商部の朴錫煥(パク・ソクファン)第1次官と武藤日本大使との間で図書返還の確認書が交わされ、その後、図書は景福宮内の国立古宮博物館に移送されました。
韓国と日本は、菅直人首相が去年8月、韓日強制併合100年の際に発表した談話を受けて、去年11月の首脳会談で朝鮮王朝儀軌など1205冊の図書を返還する韓日図書協定に署名しており、これに基づいて今月10日までに日本が図書を返還することになっていました。
そのうち5冊は野田首相が10月に韓国を訪問した際、李明博(イ・ミョンバク)大統領に直接渡しており、残る1200冊が6日、送られて来ました。
この中には朝鮮王朝末期の国母、閔妃(ミンビ)の葬儀記録も含まれており、およそ90年ぶりに故国に戻ってきました。図書は今月27日から国立古宮博物館で一般に公開される予定です。