アメリカは、北韓の今年の穀物生産量が去年より増えるものと見ており、年内に北韓に対して食糧を支援する可能性は低いものと見られます。
最近アメリカを訪問した韓国政府の関係者によると、アメリカのキング北韓人権問題担当特使は、「北韓は今年の穀物生産が去年より多少増える見込みだ。北韓は毎年100万トンほどの食糧が不足しているが、今年の不足分は100万トンには及ばないだろう」と話したということです。
また、「世界食糧計画による北韓の食糧事情に関する調査を見守る必要があるが、北韓はこの秋に穀物を収穫したばかりなので、緊急に食糧を支援する必要はないだろう」と述べ、年内に北韓に食糧を支援する計画がないことを示唆したということです。
キング特使のこうした発言は、北韓は変化していないのに食糧を支援するのは望ましくないとする国内の世論を意識したものと見られますが、6か国協議再開に向けた米朝間の協議にも影響を及ぼす可能性があるとする観測も出ています。