北韓は中国へ脱出している住民を射殺していると、東亜日報が6日付で報じました。
それによりますと、韓国の市民団体、脱北難民人権連合のキム・ヨンファ会長が先月、中国を訪れた際、北韓との国境地帯で、中国側に到着した脱北者に対して北韓側にいた兵士が発砲し、射殺するのを目撃したということです。
北韓兵士が脱北者を射殺するケースはこれまでにもありましたが、すでに中国側に到着した脱北者を射殺するケースが確認されたのは初めてで、北韓の脱北者に対する取締りが一層強化されたものと見られます。
中国も、脱北者の取締りを強化しており、北韓との国境地帯にはほとんどの地域に鉄条網が設置され、脱北者が所持していると見られる携帯電話の電波を探知して位置を追跡するなどして、脱北者を逮捕しているということです。
北韓が脱北者の取締りを強化しているのは、権力世襲の過程で反対派の幹部を粛清するなどして、住民だけでなく党の幹部の間でも指導部に対する反感が高まり、脱北者が増えているためと見られています。