今月13日に石川県の能登半島沖で保護された脱北者9人のうち、1人の男性が、「祖父は、北韓の元最高人民会議議長だった」などと証言していることが、日本のメディアの取材で明らかになりました。
それによりますと、脱北者9人のうち成人男性は3人で、このうち1人の男性が、海上保安庁などの事情聴取に対して、「自分は平壤(ピョンヤン)出身で、祖父は最高人民会議の議長を務め、父親も朝鮮労働党で対南工作員をしていた」などと証言しているということです。
日本のメディアは、小型船に乗って北から南下し、お互いに家族、親類関係だと名乗る脱北者9人が、長期間航行できる十分な燃料を持っていたことや、身だしなみがきちんとしたことなどから、貧困から逃れるため北韓を脱出したのではない可能性があると指摘していました。
9人は今週中にも韓国に身柄を移送される見通しですが、日本の関係当局は引き続き、くわしく事情を聴く方針だということです。