北韓当局は住民に対して、コメを軍部隊に寄付するよう扇動していることが分かりました。
平壌では4日、韓国を批判する大規模な市民大会が開かれましたが、その中で、農民代表として演台に立った女性が、自らを犠牲にしてでも軍部隊により多くのコメを送るための闘争に参加すべきだと主張しました。
韓国政府の関係者によると、この模様は北韓国内向けの朝鮮中央放送が17日に報じましたが、北韓の対外向けメディアの朝鮮中央通信の報道では、コメを軍部隊に送る闘争についての部分は削除されていたということです。
北韓の事情に詳しい消息筋は、コメを軍部隊に送っていることが外部に知られると、外国からの食糧の支援に差支えが出ると判断し、この部分を削除して報じたものと見られるとしています。
韓国政府の関係者も、北韓が住民の食糧の寄付を扇動していることを確認しました。
この関係者は、北韓が住民に対して食糧の寄付を扇動しているのは、当面の食糧難を解決するためというよりは、来年の「強盛大国入り」の記念行事などのために食糧を備蓄する目的があると説明しました。
この関係者は、韓国政府は北韓に対する人道目的の食糧の支援を検討しているが、食糧が住民に配給される過程をモニターリングできることが前提だと指摘しました。