韓国と北韓は13日、北韓の景勝地、金剛山(クムガンサン)観光地区に韓国側が所有する財産権について協議しましたが、進展はなく、北韓は韓国に対して今月29日まで財産の整理案を提出するよう求めました。
政府当局者によりますと、北韓は13日、金剛山観光地区で開かれた南北協議で、金剛山国際観光特区法にもとづいて韓国側の財産を整理するというこれまでの主張を重ねて強調し、金剛山観光事業が中断した責任は韓国側にあると主張しました。
これに対し韓国側は「特区法は韓国側の事業権、財産権を侵害するもので、財産整理に応じることはできない」と反論し、財産権を侵害する一方的な措置を直ちに撤回するよう求めました。
結局、協議は物別れに終わり、北韓は、韓国に今月29日までに財産整理案を提出するよう求め、連絡がなければ、一方的に財産を整理すると警告したということです。
金剛山での韓国側資産については、北韓が先月、観光事業法を見直し、金剛山で観光事業を行っていた韓国の会社、現代峨山(ヒョンデアサン)との独占事業契約を終了すると発表し、これを受けて韓国政府当局者と企業関係者が先月30日、北韓を訪問しましたが、協議は物別れに終わっています。
金剛山観光は、2008年7月、散歩をしていた韓国人女性観光客が北韓軍兵士に射殺されて以来、中断していて、北韓側は再開を求めていますが、韓国側は再開の条件として事件の真相究明などを要求しています。