WFP=世界食糧計画は、北韓住民の20%以上が栄養失調に陥っているものとみています。
世界食糧計画がまとめた「2011年世界飢餓現況地図」によりますと、北韓は、モンゴルやインドとともに栄養失調に陥った人の割合が比較的高い国に分類されました。
世界食糧計画は、栄養失調の住民が人口に占める割合によって飢餓現況を5段階に分類していますが、北韓は、栄養失調の住民が人口の20%から34%を占め、栄養失調の度合いが比較的高い4段階の国に分類されるということです。また栄養失調者が35%を超え度合いが最も深刻な5段階の国には、エチオピア、コンゴ、ジンバブウェなどのアフリカ諸国が含まれました。
ところで、北韓が食糧100万トンを軍米として保管しているとする一部の主張は事実ではないとする意見が出されました。
韓国農村経済研究院のクォン・テジン副院長は、最近、ソウルで行われたセミナーで、「中国からの食糧支援が大幅に減って北韓では食糧難が強まり、1990年代半ばから後半にかけての状況をぶり返している。軍用米100万トンを保管しているとする主張は事実ではなく、来月末までにおよそ100万トンの食糧が不足するものとみられる」として、「コメの代わりに腐食しやすいコメ粉を支援すれば軍米に転用する心配がないのではないか」と、指摘しました。