北韓が向こう3年以内に、現在保有しているプルトニウムより多い量の高濃縮ウランを確保できるとする予測が発表されました。
これは、IAEA=国際原子力機関のハイノネン前事務次長が、北韓のウラン濃縮の製造能力について、北韓問題専門のウェブサイトにこのほど自ら書き込んだ文書で、明らかにしたものです。
それによりますと、北韓が先に公開した寧辺(ヨンビョン)の遠心分離機2000個を設置したウラン濃縮施設は、年間1.8トンの低濃縮ウランの製造が可能で、これに遠心分離機800個をさらに設置すれば、核兵器1-2個を製造できる量の40キロの高濃縮ウランに転換できるということです。
ハイノネン前事務次長はさらに、寧辺のウラン濃縮施設で毎年1.8トンの低濃縮ウランを生産し、これを高濃縮ウランに転換した場合、北韓は、3年後には、プルトニウムより多い量の高濃縮ウランを保有することになると予測しました。
このためハイノネン前事務次長は、今後、北韓と交渉を行う場合は、寧辺に限られていた国際原子力機関による監視エリアをさらに拡大する必要があると強調しました。