スイスの秘密口座に隠された数千億ウォンの資金が韓国の株式に投資されたとみられる資金の流れが初めて表面化しました。
国税庁の関係者は15日、今年2月スイス税務当局がスイス内の秘密口座を利用して韓国の株式に投資した口座の名義人から株式配当金に対する税金58億ウォンを徴収し、韓国の国税庁に送金してきたと明らかにしました。
スイスと韓国は租税協約により、スイス居住者が韓国の株式に投資する場合、配当金の15%を源泉徴収し、スイス居住者でない場合は韓国の税法にもとづいて20%を徴収することで合意しています。
そのため、スイス居住者でない人が韓国株式に投資した場合は、源泉徴収分の15%にさらに5%分を上乗せして徴収することになります。
しかし、これまでこの条項はほとんど適用されませんでした。
今回のように、スイスの税務当局が投資家の居住国を確認したうえで、税率の差の5%に相当する税金を追加徴収して韓国に送金してきたのははじめてのことです。
国税庁は2009年7月にこうした事実を初めて知らされ、納税者に関する情報をスイスに求めましたが、断られたということです。
今回送金された58億ウォンは、この数年間行われた株式投資による配当金に課される税金のうち、未徴収となっていた5%の税金で、これをもとに計算すると数千億ウォンの資金がスイスの秘密口座から韓国に投資されたと推定することができます。
国税庁は、この資金について、脱税などでつくられた秘密資金が外国企業に対し税制上の優遇措置をとっているタックスヘイブンを経てスイスの金融機関に流入した可能性が高いとみています。
これまで韓国から違法に持ち出された資金がスイスの口座に隠されているとの推測はありましたが、実際に資金の流れが捕捉されたのははじめてです。
韓国とスイスは去年の末、従来の租税条約に納税者についての情報も交換できる規定を加えた改正案に合意しており、9月の通常国会でこの改正案が批准されて来年発効すると、今後税金逃れや秘密資金づくりのためにスイス銀行の口座を悪用する行為は難しくなるものとみられます。