アメリカのシンクタンクは、このほど、北韓が高濃縮ウランの核爆弾を利用して3回目の核実験を強行する可能性が高いとする展望を出しました。
北韓は2回の核実験を実施した北東部の咸鏡(ハムギョン)北道キルジュ郡プンゲ里の核実験場で3回目の核実験を準備している兆候がみられるとされていますが、こうした中で、アメリカのシンクタンク、ブルッキングス研究所のジョナサン・ポラック先任研究員は、シンガポールで開催されたアジアや欧米のおよそ30カ国の国防相や軍事関係者が地域情勢について話し合う「アジア安全保障会議」で演説し、「北韓は決して核兵器の開発を放棄しないだろう」とした上で、北韓は高濃縮ウランを用いた核爆弾の実験を強行する可能性が高いと述べました。
ジョナサン・ポラック先任研究員は、また、「北韓は、共産主義国家というよりは、伝統的な王朝に近い」として、「金正日政権は、核兵器放棄や資本主義改革に向けた中国やアメリカからの忠告を無視し、自らの王朝を守る難攻不落の要塞を構築した」と指摘しました。