北韓の金正日（キム・ジョンイル）国防委員長の後継者に決まった三男の金正恩(ジョンウン)労働党中央軍事委員会副委員長が20日早朝、列車で中国入りしたことが確認されました。
韓国の政府高官は、20日、「金正恩氏が乗ったとみられる列車が、20日午前6時半頃、北韓との国境の街、中国吉林省の図們市に入る場面が捕らえられた」と、明らかにしました。
またこの高官は、「金正恩氏は中国訪問中、習近平国家副主席と会うものと予想される」としており、「金正日国防委員長の義弟の張成澤（チャン・ソンテク）労働党行政部長が同行している模様だ」と、述べました。
これに先立って図們市の消息筋も20日、「金正恩中央軍事委員会副委員長が、20日未明、図們市に到着したことが確認された。ただ、どこへ移動したかについては、確認できない」と伝えていました。
韓国の国家情報院は、今年3月、中国が金正恩氏を公式に招待したことを明らかにしており、金正恩氏が、近く中国を訪問し胡錦濤国家主席や習近平国家副主席と会って、北韓への大規模な経済支援を要請するだろうという観測が流れていました。
金正恩氏の中国訪問は、去年９月に労働党代表者会で党中央軍事委員会副委員長に就任し、公式活動を始めてから今回が初めてです。