現存する世界最古の金属活字本とされる韓国の「直指心體要節」より少なくとも138年以上さらに時代をさかのぼる金属活字とみられる活字がソウルで1日、公開されました。
書誌学者の慶北大学の南権熙(ナム・グォンヒ)教授は、ソウル鐘路区仁寺洞古美術コレクションの多宝星美術館が所蔵している金属活字100点あまりを分析した結果、このうち12点が、1377年に出版された韓国の「直指心體要節」より古い13世紀初めに作られた「證道歌字」と呼ばれる字体の金属活字であることが確認されたということです。
これらの金属活字は、1239年に木版本で復刻された高麗時代の「南明泉和尙頌證道歌」の文字と完全に一致するということです。
1239年に木版で印刷された證道歌には、「もともと金属活字本があったが、もはや存在しないため木版で復刻したという記録が残されています。
この金属活字が世界最古と公式に認められるには、国内外の専門家による公認検証作業が必要ですが、認定されれば、世界の印刷技術の歴史を塗り替えることになります。