北韓軍は27日、西の海=西海にある北方限界線(NLL)の北側の海上に、午前と午後の2回にかけて最大90発の沿岸砲を発射し、韓国軍もこれに対応して警告射撃を行いました。
これについて韓国軍の関係者は、「北韓軍は27日午前9時5分から10時16分までの1時間10分の間に、北韓が前日に一方的に設定した航行禁止区域に、およそ30発の沿岸砲を発射した。これに対し韓国軍は、直ちに警告射撃を行った。しかし双方が空中に向かって発射したため、どちらも被害は全くなかった」と述べました。
また他の関係者は「北韓が午後3時半前から同じ地点で数十発の沿岸砲を発射したことを捉えた」と述べており、北韓は午前と午後の2回にかけて少なくとも60発から最大90発を発射したものとみられています。
これに対して韓国軍は午前9時5分頃、北韓からの最初の砲撃をレーダーでとらえて、交戦ルールに基づいて3回警告通信を行い、その後、射程距離3-4キロのバルカン砲100発で警告射撃を行いました。
これを受けて大統領府青瓦台は、鄭正佶(チョン・ジョンギル)大統領室長が主催する緊急安保対策会議を開き、北韓の沿岸砲の発射は明白な挑発行為で、原則に基づいて厳重に対応する方針を決めました。
またインドとスイスを訪問している李明博大統領は、北韓の沿岸砲発射と韓国軍の対応について説明を聞き、万全な態勢をとるよう指示しました。
これを受けて国防部は27日午後、北韓に電話通知文を送り「北韓が設定した航行禁止区域は停戦協定と南北不可侵合意を無視する明白に重大な挑発行為だ」と深刻な憂慮を示し、即刻、取りやめるよう求めるとともに、今後起きる事態に対する責任は北韓側にあると厳重に警告しました。
しかし北韓軍の総参謀部は27日、西海の海域で定例的な砲弾射撃演習を行ったとして、射撃演習は今後も続くとしており、南北間の軍事的な緊張は今後も高まっていく恐れがあります。
これに先立って、北韓は、25日、西海の北方限界線近くにある白翎(ベクリョン)島と大靑(テチョン)島付近の海域を、航行禁止区域に設定すると一方的に宣言していました。
北韓はこれまで、北韓の海域にしか航行禁止区域を設定しておらず、北方限界線付近の水域を航行禁止区域にしたのは、今回が初めてです。