北韓軍は27日午前、西の海=西海にある北方限界線(NLL)の北側の海上に、およそ30発の沿岸砲を発射し、韓国軍がこれに対応射撃を行ったことが確認されました。
韓国軍の関係者によりますと、「北韓軍は27日午前9時5分から10時16分までの1時間10分の間に、北韓が前日に一方的に設定した航行禁止区域に、およそ30発の沿岸砲を発射した。これに対し韓国軍は、直ちに対応射撃を行った。しかし双方が空中に向かって発射したため、どちらも被害は全くなかった」と述べました。
これを受けて大統領府青瓦台は、鄭正佶(チョン・ジョンギル)大統領室長が主催する緊急安保対策会議を開き、北韓の沿岸砲の発射は明白な挑発行為で、原則に基づいて厳重に対応する方針を決めました。
またインドとスイスを訪問している李明博大統領は、北韓の沿岸砲発射と韓国軍の対応について説明を聞き、万全な態勢をとるよう指示しました。
これに先立って、北韓は、26日、西海の北方限界線近くにある白翎(ベクリョン)島と大靑(テチョン)島付近の海域を、航行禁止区域に設定すると一方的に宣言していました。
北韓はこれまで、北韓の海域にしか航行禁止区域を設定しておらず、北方限界線付近の水域を航行禁止区域にしたのは、今回が初めてです。
これについて、韓国軍の関係者は、「北韓が宣言した航行禁止区域は、西海を通る一般船舶の航路とは遠く離れているため、一般船舶の航行には影響を与えない」と説明しています。
また政府関係者は、北韓の一連の行動について、北韓がいまの北方限界線を無力化し、新しい海の境界線を設定しようとする狙いがあるのではないかと分析しています。