北韓の海軍司令部は21日、西の海=西海の軍事境界線を越えて韓国側水域の一部を含む水域を「平時の海上射撃区域」に決めたと朝鮮中央通信が報じました。
それによりますと、北韓の海軍司令部はスポークスマンの声明を通じて、「韓国軍部の無謀な軍事的な挑発に対応するため、西の海の軍事境界線水域を砲兵の平時の海上射撃区域にする」と宣言し、この海域を航行する漁船などの安全は保障できないとして韓国に対し自ら安全対策を立てるべきだと警告しました。
北韓が今回、平時射撃区域に決めた水域は、北韓がこれまで一方的に主張していた「人民軍海上軍事統制水域」の北韓側を意味するものですが、この水域は韓国が主張する事実上の軍事境界線である北方限界線より南に下がっており、北韓の宣言通りですと、南北間の軍事的な衝突が起きる可能性が高くなります。
この海域では先月10日、北韓の警備艇1隻が越境して韓国側に侵入したため、韓国海軍の警備艇との銃撃戦となり、北韓の警備艇が半壊されて北韓に戻ったことがあります。
これに関連して北韓の海軍司令部はまた「西海には北方限界線ではなく、われわれが宣布した海上軍事境界線だけが存在する」と主張し、「西海の領海に対する韓国軍部の頻繁な海上侵犯は、最近は砲弾射撃行為にまでエスカレートしている」と、先月の銃撃戦を批判しました。
北韓が一方的に海上射撃区域を宣言したのは、西海の事実上の軍事境界線である北方限界線を無力化し、南北間の軍事衝突が起きる可能性をアピールして、韓半島での休戦協定に代わる平和体制の論議が早期に行われるべきだと、アメリカに迫る狙いがあるものと分析されています。