アメリカが北韓に対するテロ支援国の指定を解除したものの、北韓は依然としてアメリカを初めとする国際社会から少なくない制裁を受けており、実質的なメリットは少ないという指摘が出ています。
アメリカ国務省は12日、北韓に対するテロ支援国の指定を解除すると発表した際、国際社会が北韓に対して大量破壊兵器や人権問題、核実験の実施などによって加えているほかの制裁は継続すると述べました。
このうち、大量破壊兵器と関連した物資を北韓に持ち込んだり、北韓から持ち出したりする場合にはアメリカ議会の承認を義務付けた核拡散禁止法(2000)や北韓に向けたミサイル関連物資の輸出を禁止する制裁などがあります。
また北韓の人権問題については、アメリカの外国支援法に規定した人権侵害による制裁や、国際宗教自由法の特別関心国の指定を受けていることによる制裁などがあり、さらに北韓が2006年10月に行った地下核実験に対する国連安保理の制裁や核実験国に軍需品の販売を禁止した制裁なども継続しています。
このほかにも北韓は共産主義国家であるため、アメリカからは外国支援法第620条によって人道的な支援を除くほとんどの支援を受けることができず、輸出入銀行法でも取り引き禁止対象国となっています。
このため北韓は20年9カ月ぶりにテロ支援国の指定から解除されましたが、今のところは象徴的な意味合いが大きく、北韓にとって実質的なメリットはほとんどないというのが、専門家の指摘です。