進展しているように見えていた北韓の核廃棄に向けたアメリカと北韓との交渉が足踏み状態に入ったもようです。
6カ国協議のアメリカ首席代表ヒル国務次官補は、今週、中国とロシアを相次いで訪問し、各国の首席代表とそれぞれ会談しました。
しかし当初は今月中に北韓が議長国の中国に出すと期待されていた核計画の申告書は、さらに遅れる可能性が高くなりました。また一部では、最終段階の核兵器の廃棄をめぐって、アメリカと北韓との間に根本的な認識の差が現われたという指摘も出ています。
2001年から2003年までブッシュ政権の対北韓交渉の代表を務めたジャック・プリチャード韓米経済研究所長は、このほどワシントンで開かれた討論会で、北韓は核廃棄の対象について「寧辺(ヨンビョン)にあるプルトニウムの施設に限られ、すでに抽出した核物質や製造された核兵器は含まれない」という見解を明らかにしたと述べ、波紋を呼んでいます。
プリチャード韓米経済研究所長は、4月に平壌を訪問した際、金桂冠(キム・ゲグァン)外務次官からこうした説明を受けたということです。
これについてアメリカ国家情報局の北韓担当官は、「すべての核計画について検証可能な方法で廃棄する」と従来の姿勢を改めて強調し、国務省のケイシー副報道官も、「多くの人が、自身が交渉に深く関わっているかのように装っている」としてプリチャード所長を強く非難しました。
しかし、今月中に行われる予定だった北韓の核計画の申告が遅れるなど詰めの段階に来ていた北韓の核問題をめぐる米朝間の交渉が足踏み状態になっていることは事実のようです。