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文化

朝鮮王朝の儀軌と高麗大蔵経板・諸経板、世界記録遺産に

Write: 2007-06-15 14:46:54Update: 0000-00-00 00:00:00

朝鮮王朝の儀軌と高麗大蔵経板・諸経板、世界記録遺産に

朝鮮王朝の経典である儀軌と、高麗大蔵経板ならびに諸経板が、ユネスコの世界の記憶(Memory of the World)事業による記録遺産に登録されることが決まりました。
南アフリカ共和国の首都・プレトリアで11日から5日間の日程で開かれているユネスコの国際査問委員会で、韓国が去年3月に外交通商部を通じて登録を申し込んだこれら2件の遺産が、いずれも世界の記憶(Memory of the World)事業による記録遺産に登録されることが決まりました。
このうち、朝鮮王朝の儀軌は、王室の行事を絵などを交えて記録した経典で、ほかの儒教文化圏では見られない記録物として評価されました。
登録されたのは、ソウル大学の奎章閣(キュジャンカク)が所蔵する546種2940冊と、韓国学中央研究所の蔵書閣(チャンソカク)にある287種490冊です。
高麗大蔵経は、韓国南部の内陸にある海印寺に保管されている八万大蔵経の正式の名称で、仏教聖典が書かれた木版から刷られた経典またはその版木のことをいい、8万枚を超える版木からなるため、一般には八万大蔵経と呼ばれています。
この高麗大蔵経は、経板を保管している蔵経板殿がすでにユネスコの世界文化遺産に登録されており、名実とともに世界有数の遺産と認められたことになります。
諸経板とは、高麗大蔵経が保管されている蔵経板殿ではなく、別の寺刊殿(サガンジョン)に保管されている経板のことで、5000枚と高麗大蔵経より枚数は少ないものの、このうちの2835枚が高麗大蔵経と同じ高麗時代に刻まれた経板で、さらにこのうちの2725枚は「高麗刻板」という名で韓国国宝第206号に指定されています。
したがって今回の記録遺産への登録は、これまで高麗大蔵経に隠れた影の存在だった諸経板の価値が認められたことにも、大きな意義があるとみられています。
韓国では1997年に朝鮮王朝実録とハングルを解説した木版本である訓民正音解例本が、また2001年には朝鮮時代に国家のすべての機密を扱った国王の“秘書室”と言える承政院(スンジョンウォン)で毎日扱った文書と事件を記録した「承政院日記」が登録され、さらに2004年には世界最初の金属活字本と公認されているフランス国立図書館所蔵の『仏祖直指心経要節』も登録されており、これで、合わせて6件の記録遺産が登録されたことになります。

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