韓米FTA=自由貿易協定締結に向けた交渉が妥結するまでの道のりを振り返ってみます。
去年2月3日、韓国とアメリカはFTA交渉をスタートさせるという方針を正式に表明しました。
4月に事前協議が行われ、交渉の日程を決めて、6月5日にワシントンで1回目の交渉が行われました。
1回目の交渉は、互いの要求をぶつけ合い、農業などの分野の対立を確認するにとどまりました。
7月には2回目の交渉がソウルで行われ、9月には3回目の交渉がシアトルで行われましたが、双方の溝は埋まりませんでした。
4回目の交渉は10月に韓国の済州島で行われました。
アメリカがオレンジの関税撤廃を求めている中で、韓国のみかんの産地である済州島で交渉を行うことで、韓国の現状をアピールする狙いがありました。
アメリカは済州島での交渉を受けて、12月に5回目の交渉を酪農農家が集まっているモンタナ州のビッグスカイで行い、牛肉市場の全面解放を求めました。
韓国は5回目の交渉で、牛肉の輸入制限はBSEによるもので、FTA交渉の対象ではないと主張し、一方で韓国が要求していた貿易救済の改正をアメリカが拒否すると、韓国は交渉を続ける意味がないとして、交渉を拒否しました。
このようにFTA交渉は5回目まではこれといった進展がなく、要求のぶつけ合いが続きました。
徐々に進展し始めたのは今年に入って1月にソウルで行われた6回目の交渉からです。
アメリカは韓国が要求していた貿易救済では譲歩できないとしながらも、ほかの分野で譲歩案を示しました。
韓国はアメリカが要求していた自動車の税制改正に部分的に応じ、医薬品では特許期間の延長を考慮できるという立場を示しました。
こうして双方は互いに与えるものは与え、得るものは得るといった形で交渉を続けました。
2月には盧武鉉大統領とブッシュ大統領が電話で通話し、妥結に向けて交渉を進めていくことを確認し、ワシントンで行われた7回目の交渉では競争、政府調達、技術などの分野で合意に達しましたが、争点となっていた農業や自動車、繊維などについては依然として進展がありませんでした。
その後、高官級による交渉が続いたものの、交渉期限の3月31日まで妥結できず、交渉は決裂するかに見えましたが、双方は交渉期限を延長し、4月2日になってようやく交渉が妥結しました。