文化
大江健三郎氏 「独島問題はダイナマイトになりかねない」
Write: 2006-05-20 21:21:09 / Update: 0000-00-00 00:00:00
韓国を訪れている日本のノーベル文学賞受賞者の大江健三郎さんが、19日、ソウルで開かれた公開座談会で、「日本政府は、独島、日本でいう竹島の領有権問題を民族主義をあおる材料として使っているが、これは両国にとってダイナマイトになりかねない」と憂慮の念を示し、政府同士の対立を乗り越える市民同士の連帯の重要性を強調しました。
この座談会は教保生命が開いたもので、大江健三郎さんは19日、ソウルの光化門の教保文庫ビルで、韓国の文学評論家、キム・ウチャンさんと、公開座談会を行いました。
この中で、大江さんは、「独島、日本でいう竹島が領有権レベルで大きな意味を持っていると考える日本人はほとんどいない。ただ日本の政治家たちが民族主義をあおる手段として利用しているだけだ。しかしこれは間違うと、ダイナマイトのように大きな問題になりかねない」と憂慮の念を示して、「日本の政治家は将来の子どもたちのことを考えて、戦争による道徳的問題についてアジアの国々が納得できる賢明な方向を考えなければならない」と指摘しました。
そして「東アジアの国々が狭い民族主義を乗り越えていかないと、東アジアの未来はない。隣国とともに生きることを大切に考える東アジアの市民レベルの共通のアイデンティティが自国の利益を重要視するアイデンティティよりさらに強くなる時代が来ることを信じている」と述べました。
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