ドルに対し、ウォン安と円安が急速に進んでいることについて、韓国と日本の財務相が深刻な懸念を共有したうえで、急激な為替の変動に対応するための適切な措置をとる可能性について言及しました。
崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相兼企画財政部長官と鈴木俊一財務大臣は、G20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議が開かれるアメリカのワシントンで現地時間の16日に会談しました。
このなかで、崔長官と鈴木大臣は、最近のウォン安と円安について深刻な懸念を共有したうえで、急激な為替変動に対応するための適切な措置をとる可能性があると明らかにしました。
中東情勢の悪化とドル高の影響で、16日のソウル外国為替市場では、ウォン相場は一時、1ドル=1400ウォン台まで下落しました。
1400ウォン台のウォン安局面となったのは、1990年に変動為替相場制度を導入して以降、1997年のアジア通貨危機と、2008年のグローバル金融危機を含めて4回目です。
円相場も一時、1ドル=154円台まで下落し、およそ34年ぶりの円安ドル高水準となりました。
市場では、韓国と日本で通貨安が進んでいるなか、両国の財務相がそろって為替相場安定に向けた強い意思を表明したことから、口先介入とも受け止められるという見方が強まっています。