政府は、東京電力福島第一原発の周辺地域で取れる水産物の輸入を禁止していますが、他の地域で水揚げされた魚介類を輸入禁止の対象地域で加工した製品は、事故後も継続的に輸入されていることがわかりました。
食品医薬品安全処がまとめた報告書によりますと、2013年以降、水産物の輸入禁止措置の対象となっている福島県など8つの県から、合わせて659トンの加工品が輸入されていました。
このうち、福島で加工されたものは合わせて530トンで、全体の8割以上を占めていました。
水産加工品には、魚肉加工品や塩辛、干物などが含まれます。
食品医薬品安全処は、輸入された加工品は、輸入禁止の対象地域以外で水揚げした海産物を禁止対象地域で加工したものだと説明しています。
2011年3月に福島原発で事故が発生したあと、汚染された水が海に流出したことを受け、政府は2013年9月から福島県を含めた8つの県のすべての水産物について輸入を禁止する措置を取っています。