小説『愛のあとにくるもの』
2024-05-15
韓国ウォンが円に対して約8年ぶりの円安になっています。
そのため、円安が進み、円を買う人が増えているようです。必ずしも日本に旅行に行く計画がなくても、財テクの手段として円を買う動きが目立ち、さらに円建て預金も大幅に増えています。韓国メディアではこうした動きを「円テク」と呼んでいて、いま円テクをすべきかどうか、円の動きはこれからどうなるかの分析についての報道が相次いでいます。
実際、円の需要は急増していて、韓国の4大銀行が、今年5月、受け取ったウォンを円に換えて出した金額は、合わせて301億6700万円(約2732億ウォン)で、その前の月(今年4月)の228億3900万円に比べて73億2800万円増えています。また、日本の株式に直接投資する人も少なくないようです。日本はすでに先進国で、途上国のような急激な経済成長が期待される国とは言いにくいのが事実ですが、最近は半導体などの先端分野で再び脚光を浴びているからだと分析されています。
また、今年の夏休みは、物価高の影響で、どこにも行かないという人が増えるものとみられていますが、国内旅行の代わりに日本旅行への需要が急増する兆しが見えてきているという報道もあります。韓国と日本の都市を行き来する航空便が増え、料金も安定してきている上、このところの円安が背景になっているとの分析です。夏休みシーズンの7月末、2泊3日の日程で、ソウル福岡便とソウル済州(チェジュ)島便の価格を比較したところ、1万ウォン余りしか違いがなかったという記事もありました。ただ、東京や大阪は済州より10~20万ウォン高くなっているということです。泊まらずに日帰りで日本で買い物してくるという体験談も、ネットの掲示板で見られるようになりました。
日本を訪れる韓国人観光客にとっては、円安メリットによって日本への旅行が相対的に安くなっていますが、韓国の旅行収支は赤字です。今年に入ってから4月までに日本を訪れた韓国人観光客は200万人を超え、コロナ禍以前の80%まで持ち直していますが、韓国を訪れる日本人観光客はコロナ禍以前の40%に過ぎません。このところの円安で、こうしたギャップはさらに大きくなりそうです。
2024-05-15
2024-05-10
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