小説『愛のあとにくるもの』
2024-05-15
何かと国民や国会などから批判を受けることが多い、政府や地方自治体などの行政府ですが、一方では斬新なアイデアで海外メデイアなどから称賛されることもあります。そんな行政の斬新なアイデアをまとめてご紹介したいと思います。これは行政安全部が韓国行政研究院と共同で選んだ政府のベストアイデアです。
まず、海外のメディアからも「韓国が世界で最も革新的な国家であることがまた立証された」と評価されたのが、新型コロナの感染がピークに達していた2020年2月に慶北大学病院から始まった「ドライブスルー型」の新型コロナの検査システムです。車に乗ったままでコロナの感染検査を受けられるというこのシステムは日本の朝日新聞や日本経済新聞でも報道され、その後、各国で取り入れられたシステムです。
同じように点字パスポートと新型コロナの電子予防接種証明書は、韓国で最初に開発されました。点字パスポートは外交部が2017年4月に導入したもので、パスポートナンバーや名前などの主要情報が書かれた透明な点字シールをパスポートの表紙に貼るというものです。
また地方自治体でも斬新なアイデアがいろいろと出ています。ソウル市瑞草区が 2015年6月から導入した「プルソリパラソル」というのは横断歩道や交差点などで信号待ちをする歩行者のための日よけのパラソルです。露店カフェにあるようなパラソルが歩道の隅に設置されており、歩行者は信号待ちをする間その下に入ります。瑞草区の「プルソリパラソル」はその後、全国的に広がり、釜山では人工霧雨をまくパラソル、忠清南道では気温があがると自動的にパラソルが開くスマートパラソルも登場しています。一方、冬になると今度はバスの停留所のベンチが温かくなります。寒さで冷たくなったベンチではなく、ポカポカ温かいベンチに座っていると、なかなか来ないバスを待つイライラした気分も良くなってきます。
韓国道路公社が2011年6月から始めた高速道路のカラー誘導線は、複雑な高速道路の分かれ道でどの車線に進むかを色別で表わしています。このカラー誘導線の導入により交通事故が27%減少したといいます。西海岸高速道路で初めて設置されたこのカラー誘導線はこれまでに全国187カ所で適用されています。
福祉関係、特に高齢者と関連したアイデアもたくさんあります。大邱市は健康飲料ヤクルトの配達員が、配達の際にお年寄りの安否確認をしています。ソウル城東区では電力使用量を見て、電力が使われているか、長期にわたり使われていないようならば、もしや孤独死しているのではないか安否を確かめています。
ちょっとしたアイデアが大きな反響を呼ぶこともあります。ソウルの盤浦大橋の橋の両脇から水が噴き出す虹の噴水も、もともとはソウル市の職員によるアイデアだったとか。大規模な開発事業よりも、身近なアイデアの方がむしろ行政のありがたさを肌で感じることができる気がします。
2024-05-15
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