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論点

政策金利の据え置きを決定

2022-02-26

ニュース

ⓒYONHAP News

中央銀行の韓国銀行は24日に開かれた金融通貨委員会の通貨政策方向会議で、政策金利を現行の1.25%に据え置くことを決定しました。

金融通貨委員会は昨年11月と今年1月の会議では利上げを決定、3回連続の利上げになるかが注目されましたが、新型コロナウイルス感染の急増やロシアによるウクライナ侵攻といった不安材料もあり、金融引き締めを休止しました。

市場では今回の政策金利据え置きはある程度予想されていました。

インフレへの懸念はあるものの、一方では景気の見通しに影を落とす要因も多く、利上げは自営業者や家計の利子負担の増加につながるため、金融通貨委員会も3回連続の利上げに負担を感じたとみられます。

金融通貨委員会は、2020年3月に新型コロナウイルスの感染拡大が景気に及ぼす影響などを考慮して政策金利を1.25%から0.75%に一度に0.50ポイントも引き下げました。

同じ年5月にはさらに0.25ポイント引き下げ、政策金利は2カ月で0.75ポイントも引き下げられました。

その後、政策金利は1年3カ月間にわたって据え置かれましたが、昨年8月に0.25ポイント、続いて11月と今年1月にそれぞれ0.25ポイント引き上げました。

その結果、政策金利は1.25%となり2020年3月の水準に戻りました。

世界経済は、気候変動対策としての二酸化炭素排出削減、新型コロナウイルスの蔓延、米中の対立、ウクライナ紛争など、様々な不安要因を抱えています。

一方で原油価格は急騰し、穀物や原材料価格、物流費用も大きく上昇し、各国でインフレへの懸念が強まっています。

韓国でも物価の上昇が続き、オミクロン株による新規感染者数は連日過去最多を更新しています。

社会的距離の確保の規制を緩和し、景気の回復基調を維持、加速化させていくという政府の目標に大きな支障が出てきたことになります。

政府としてはインフレへの懸念から利上げの必要性を感じていますが、その反作用も無視できない状況となっています。

政策金利を3回連続で引き上げれば、市中金利はさらに上昇し、自営業者や家計の利子負担は大きくなるしかありません。

政策金利を0.25ポイント引き上げると、家計の年間利子負担は2020年末に比べて3兆2000億ウォンも増えることになります。

この時点で無理して3回連続で利上げに踏み切る必要はないというのが政府の判断とみられます。

ただ、大多数のエコノミストは、今回は据え置かれたものの、上半期中に政策金利が引き上げられると予想しています。

物価上昇率は4カ月連続、3%台で推移していて、アメリカ連邦準備制度理事会の緊縮基調に対応するためには利上げが必要だからです。

アメリカ連邦準備制度理事会は3月に利上げに踏み切るものとみられ、利上げ幅も0.50ポイントと大きくなる可能性があるとの見方もあります。

こうした動きもあり、韓国でも上半期中に1回、下半期に1~2回程度の利上げが避けられないと予想されています。

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