セウォル号惨事から10年、記憶と記録
2024-04-19
韓国政府は13日、「総合半導体大国」の実現に向けた戦略を発表しました。
企業と協力して2030年までに世界最大・最先端の半導体供給網地域「K半導体ベルト」を国内に構築することが戦略の柱となっています。ソウル近郊・京畿道(キョンギド)の板橋(パンギョ)から器興(キフン)、華城(ファソン)、平沢(ピョンテク)、忠清南道(チュンチョンナムド)温陽(オニャン)へと南北につながる西側一帯と、京畿道・利川(イチョン)、忠清北道(チュンチョンブクド)清州(チョンジュ)の東側が京畿道・竜仁(ヨンイン)でつながり、アルファベットのKの字を作る「K半導体ベルト」地帯を構築し、世界最大の半導体サプライチェーンに成長させるとしています。
韓国は、半導体大国と呼ばれていますが、収益性が低いメモリー半導体に偏っているのが現状です。今回まとめられた戦略は、非メモリー半導体、システム半導体、ファウンドリ、ファブレス、パッケージングなどを網羅する総合半導体大国になることを目指していることに大きな意味があります。
政府のこうした取り組みの背景には、半導体が経済安保のカギを握っているとの認識が高まっていることがあります。また、アメリカや中国、EU=ヨーロッパ連合などが半導体覇権争いに加わろうとしており、韓国も競争力確保に向けた対策が急がれると指摘する声が上がっていました。
今回発表された政府の政策にもとづき、サムスン電子とSKハイニックスなど韓国の半導体メーカーは、2030年までの10年間に合わせて510兆ウォン以上を投資すると表明しました。政府は税制優遇や金融支援で民間の投資を後押しする方針です。半導体関連の人材育成にも取り組み、今後10年間で、半導体産業人材3万6000人の育成を目指します。
こうした戦略が滞りなく進めば、年間の半導体輸出額は2020年の992億ドルから2030年には2000億ドルに増え、9万人の新規雇用が生み出されると政府は見込んでいます。
今回まとめられた総合戦略が功を奏し、韓国が総合半導体大国へと飛躍することを期待したいと思います。
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