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経済

ウォン高の背景や求められる対策

#今週の経済の焦点 l 2018-01-08

ウォン高の背景や求められる対策
このところ、ウォン高ドル安が急速に進んでいます。
ことし最初の取引が行われた2日のソウル外国為替市場で、ドルに対するウォンの相場は1ドル=1061ウォン20銭で取引を終え、2014年10月30日以降では最も高くなっています。
韓国銀行のまとめによりますと、去年1年間、ドルに対するウォン相場は、12.8%も上がりました。これは主要42か国の通貨のうち5番目に高いものです。去年、韓国経済は3%以上の成長を達成し、経常収支の黒字額は800億ドルと、GDPの6%を超えています。外貨準備高も、去年12月の時点で3893億ドルと、過去最高となっています。ファンダメンタルズ、経済の基礎的条件がしっかりとしていることから、韓国経済は今年も3%の成長を達成できるとみられており、こうした期待感から海外から資本が流入し、ウォン高が進んでいるのです。さらに、最近、北韓リスクが緩和されていることも、ウォン高につながっています。
ウォン高には、プラスの効果があります。輸入物価が下がるため、国内物価も安定し、航空費や海外滞在費を節約できる効果もあります。原料の大部分を輸入に依存している精油業界や鉄鋼業界は、ドルに対するウォン相場が下がると、コストを削減することができます。
一方で、マイナスの影響もあります。日本製品と競合する電気、電子、自動車などの分野では、ウォンが円に比べて上がると、価格競争力を失い、輸出が減る可能性があります。日本は今、金融緩和政策を展開しているため、円がウォンに比べてかなり下がっており、韓国銀行も積極的に通貨政策を運用する必要があります。
輸出市場の多角化も必要です。そして、何よりも重要なのは、韓国企業が優秀な製品を生産し、競争力を高めることです。技術と品質を高め、差別化できる製品をつくることで、ウォン高ドル安を懸命に乗り越えることが課題となっています。

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