‘韓半島情勢’ 北韓の今後の出方に注目
北韓が提案した米朝高官級対話について、アメリカ政府が事実上拒否する姿勢を示していることから、韓半島の平和と安定を目指す関係各国は、今後の北韓の出方に注目しています。
北韓が16日にアメリカに提案した高官級対話について、アメリカ政府は、「まずは北韓が国際社会の義務を果たすことが必要」との従来の立場を重ねて表明し、事実上北韓の提案を退けました。
これは、今月12日に予定されていた南北当局会談の中止に続くものですが、中国が韓半島の非核化を強調し、北韓に対話に臨むよう促していること、また、北韓としても経済開発を推し進めるためには対外関係の改善が不可欠なこともあって、韓半島情勢が緊張局面に戻ることはないだろうとの見方が一般的です。
また、米朝高官級会談を提案した北韓の国防委員会の重大談話では、非核化について、「韓国を含む韓半島全域で進められるべきで、それまで、われわれの核保有国としての地位は維持される」と強調していることから、北韓がすぐにアメリカが求める非核化に向けた措置を取る可能性は低いものとみられています。
しかし、アメリカと中国が、米朝対話や6か国協議の再開に先立って南北関係の改善が必要との立場を維持し、中国が今月末の韓中首脳会談で、南北対話を改めて強調する可能性が高く、北韓が韓中首脳会談をきっかけに、再び南北対話に積極的な姿勢を示す可能性があるとの見方も出ています。
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